【靴底の減り方で体のトラブルがわかる】
【靴底の減り方で体のトラブルがわかる】
あなたは普段履いている靴の「底」を見たことがありますか?
毎日履いていると靴底は
少しずつすり減ってくるものです
実はその減り方で
・歩き方
・姿勢の癖
・体のトラブル
を知ることができます
ここでは、靴底の減り方からわかる
歩き方の癖や
その改善方法を解説します
1.歩き方は靴底の減り方に現れる
2.靴底の減り方は主に7パターン
3.正しく歩けるカラダをつくる3つの秘密
4.靴底の減り方を観察し、体のトラブルに対処しよう
5.まとめ
というテーマでお伝えしていきます。
【歩き方は靴底の減り方に表れる】
長引く腰や膝の痛み
外反母趾や魚の目など
様々な足腰の不調で
悩まれている人が
多いのではないでしょうか?
そこで見落としがちなのが
「靴底の減り!」
アーク鍼灸治療院カイロプラクティックオフィス
の患者様にも
すり減った靴を
買い換えていただいただけで
長引く腰痛が
改善されたことがあります
汚れを落としたり磨いたり
靴の表側のお手入れを
念入りにしたり
何足かの靴をローテーション
しながら履いている人でも
「靴底の減り!」
はあまり気にしていないのでは?
特に外回りの仕事で
歩行距離が長い人
毎日ハイヒールを履く女性にとっては
致命傷になります!
※厚生労働省「令和元年 国民健康・栄養調査結果」によると、日本人が1日に歩く歩数の平均値は、
・男性が6,793歩
・女性が5,832歩 という調査結果があります
いつも履いている靴を数十キロの体重をかけて
毎日合計6,000回近くも硬い地面に打ち付けることになるので底がすり減ってくるのは当然です
かかとの外側とつま先が
左右均等にバランス良く減っていれば
正常なのですが
問題は左右均等でなかったり
変な場所が減っている状態では
放っておくと
既に感じている
・腰痛
・膝痛
などの状態を悪化させてしまったり
・肩凝り
・頭痛
・目眩
などカラダの不調に繋がります
自分では気付かない
歩き方や姿勢の癖
起こりやすいトラブルも
靴底の減り方を見れば一目瞭然!
靴底はカラダの状態を伝えてくれるメッセンジャーです。
【靴の底の減り方は主に7パターン】
「外側が減りやすい」
「つま先だけが減る」
など、靴底の減り方にはいくつかのパターンがあります
よく履く靴を裏返して
一番近い減り方の項目をチェックしてみましょう
普段、意識していない
・重心のかかり方
・カラダの不調の原因がわかるかもしれません
【靴底の7つの減りパターン】
- かかとのやや外側と、つま先のやや内側が減っている
左右のかかとのやや外側が
均等に減っていれば
歩き方に大きな問題はないといえます。
かかとの外側に加え、左右のつま先のやや内側もバランス良く減っていれば「かかとから着地し、重心が前に移動して、親指の付け根で地面を蹴る」という正しい歩き方ができている証拠です。
- つま先だけが減っている
靴底のかかとが減らず
つま先だけがすり減っている場合
歩くときの重心が前に偏っています
これは、日常的に
ハイヒールを履いている
または履いていた癖が抜けない
減り方です
ハイヒールでは
足を前に出すときに
踵ではなくつま先から接地するからです
ハイヒール歩行では
・お尻・内腿・ふくらはぎの
筋肉がかなり必要になります
どこか1カ所でも
筋力が落ちてくると
↓
股関節や膝が曲がってしまい
↓
腿の前の筋肉が硬くなり
↓
膝の痛みが現れたり
骨盤が前に傾くことで
↓
反り腰腰痛にもなります
すでに痛みがある場合は
ハイヒールを履く時間を短くし
踵から踏み出すようにしましょう!
- 靴底の中心だけが減っている
かかとやつま先が減らず
土踏まずの上あたり
(靴底の中心)が
すり減っている場合
股関節とアキレス腱が
硬い人の減り方です
股関節とアキレス腱が
硬いことによって
足をしっかり後ろに引けれず
早い時点で蹴り出してしまっています
この場合
縮んで硬くなったアキレス腱に
引っ張られて重心が
後ろ寄りになっています
↓
体重を支えるため
背中から上が前かがみ
「猫背」になります
アキレス腱を伸ばし
重心をまっすぐに保つよう
意識するだけでも
姿勢が改善されます
- かかとやつま先の内側だけが減っている
かかとやつま先の内側だけが
すり減る場合
「内股・X脚」です
歩くときの重心が
内側にかかっています
この状態が長く続くと
↓
足裏のアーチがなくなって平らになる
「偏平足」にもなります
↓
また、足の親指の付け根が変形してしまう
「外反母趾」
にもなってしまいます
↓
そして・タコ ウオノメ 巻き爪
などの原因にも
↓
さらに、バランスを崩して
転倒しやすくなったり
太ももの付け根が太く見えてしまう
というデメリットも!
足全体をしっかり地面に着けて
歩くように心掛けてください。
- かかとやつま先の外側だけが減っている
靴底を見たとき
かかとやつま先の外側だけが
すり減っている場合
「ガニ股・O脚」です
脚の外側に重心がかかる
歩き方をしています
足首が外側に傾き
ひざが外側を向いてしまうと
足首やひざに負担がかかります
↓
このような歩き方を続けると
脚の外側の筋肉が硬くなり
膝の外側に痛みが出たり
↓
内側半月板の故障
にも繋がります
↓
また下半身が太って見えたり
股関節が硬くなり
腰痛にもなります
歩くときにつま先を正面に向け
親指の根元で蹴ることを
意識してみてください。
- 親指の根元と踵の外側が極端に減っている
靴底を見たとき
親指の根元と踵の外側が
極端にすり減っている場合
「XO脚」です
腿は内側にねじれ
脛は外側にねじれている状態で
正面から見ると
膝から下の脛が()
丸括弧「O」のように見えます
この状態で歩くと
足をまっすぐ出せますが
つま先が外を向いているため
かかとの外側を強く付き
かかとの外側が
極端に減ってきてしまいます
また後ろに蹴るときは
きちんと親指の根元で蹴るのですが
かかとが内側に入るように
ねじれが加わるため
親指の根元が
極端に減ってしまいます
こういった
蹴り出し時にかかとが内側を向く歩き方を
「アブタクトリーツイスト歩行」
といいます
このような歩き方を続けると
膝の内側に負担が掛かり
鵞足炎など
膝の内側痛や腰痛にもなります
歩くときは可能な限り
蹴り抜く寸前まで
かかとを地面について
アキレス腱を
伸ばすような歩き方を
してみてください。
- 左右で違う場所が減っている
左右の靴底を比べたとき
違う場所がすり減っている場合
左右の脚の長さが違ったり
左右でカラダの違う場所に痛みがあったり
仕事などで重心のかかり方に
偏りができたりしているかもしれません
微妙な左右差は誰にでもあるものですが
大きく偏った状態が長く続くと
負担がかかっているほうのひざや股関節に痛みが出てしまいます
2センチ以上脚の長さが
違う場合は
専門家に相談し
インソールなどを入れて
調整するとバランスが
とりやすくなります
片側に鞄を掛けたり
脚を組んだり横座り
といった
偏った日常の動作を
チェックすることも有効です。
【正しく歩ける体を作る3つの秘密】
カラダに負担がかかる
歩き方や姿勢を続けると
腰やひざの痛みをはじめ
様々な不調がカラダに現れます
姿勢を根本から改善し
正しい歩き方を身に付けるには
ストレッチや筋トレ
マッサージなどが有効です
既に強い痛みや違和感がある場合は
自己判断せず
医師や当院に相談してください。
【正しく歩ける体を作る3つのポイント】
トラブルを解消
予防するために
日々の生活の中で
少し意識するだけでも
歩き方の癖は
変えることができます
ポイント1. 正しい立ち方を知る
鏡の前で横向きに立ち
立ち姿勢を確認してみましょう!
耳の穴から
肩先を通って
足のくるぶしまで
まっすぐになっているのが
正しい立ち方です
分かりづらいときは
壁に後ろ向きに立ち
壁にかかと
お尻
背中
頭を
付けて立ってみてください
猫背になっていたり
腰が反ったりしていないでしょうか?
・顎を引き
・肩を開き
・お尻の穴を閉め
・下腹部を凹ますように力を入れ
体重を支えることを意識すると
バランスがとりやすくなります。
ポイント2.カラダのねじれと重心
歩くときは上半身と下半身が
逆方向にねじれます
つまり
左足が前に出ると
左手は後ろに振り
カラダがねじれます
このとき重心は
後ろにある右足に掛かっています
当たり前ですよね!
前に出した足は浮いていますから
でもこの当たり前が
歩幅が狭かったり
足を浮かせる時間が短いと
狂っている場合があります
そこで
「カラダのねじれと重心の簡単チェック!」
骨盤の幅に足を開いて立ちます
↓
足の位置は変えず上半身をねじって
左右後ろに振り向きます
↓
結果
・左に振り向いたとき「右足」に重心がある
・右に振り向いたとき「左足」に重心がある
これが正しい歩き方の
カラダのねじれと重心の関係です
出来ていなかったあなたは
腕を振りながら足踏みをして
練習してみてください。
ポイント3. 歩行の3ステップ
歩くときには背筋を伸ばし
足下を見ないで歩きましょう!
①前に出した足のかかとから着地
↓
②重心を足裏から前へと移動し
↓
③親指の付け根で
しっかりと地面を蹴る
正しい歩き方をすると
カラダにかかる負担が減り
疲れにくさを実感できます。
【靴底の減り方を観察し、体のトラブルに対処しよう】
トレーニングで鍛えることも
有効ですが筋肉が硬いままでは
筋トレの効果も出にくいため
まずはストレッチをして
カラダをほぐしていきましょう!
1.ハイヒール歩行のトラブル解消
2.X脚のトラブル解消
3.O脚のトラブル解消
4.XO脚のトラブル解消
5.体感トレーニング(プランク)
という順番でお伝えしていきます。
1.ハイヒール歩行のトラブル解消!
ハイヒールを履く人や
ハイヒール歩行の癖が抜けず
靴底のつま先や
足の中心部分が減っている場合
「股関節の前側とアキレス腱」を
伸ばします
股関節の前を伸ばすストレッチ!
まず、手すりや椅子の背もたれにつかまり
左右の足を前後に開きます
上半身を起こした状態で
後ろに引いた足の膝は伸ばしたまま
前に出した足の膝を曲げながら
腰を下げていきます
このとき太ももの付け根が
伸びているのを感じられるはずです
深呼吸を3回程度したら
反対側も同様に行ってください
特に、靴底の中心部分が減りやすい場合
アキレス腱が硬くなっています
同様の姿勢で
後ろに引いた足の
かかとが床から離れないように
同じようにおこなうことで
ふくらはぎとアキレス腱も
伸ばすことができます。
2.X脚・内股のトラブル解消!
X脚や内股など
重心が内側に偏り
靴底の内側が減りやすい人は
股関節の内側の筋肉が
硬くなっています
硬くなった
「股関節の内側の筋肉」を
伸ばすストレッチ!
まず左右の足の裏を
合わせて座ります
背筋を伸ばし
骨盤が前に倒れないように
意識しながら
膝を真下に
押し下げていきます
痛みの出ない範囲で
深呼吸を3回程してください。
3.O脚・ガニ股のトラブル解消!
O脚やガニ股など
重心が外側に偏り
靴底の外側が減っている人は
お尻の横や脚の外側の筋肉が
硬くなります
それには代表的なガに股筋
「大殿筋上部」をストレッチします!
まずは、仰向けになり
・片側の膝を立てる
・もう一方を四の字に足を組む
・立てた足の腿裏で両手の指がしっかり組むように抱える
・足を抱えてから床に背中をしっかり付ける
・顎を引き胸を開く
※ストレッチしているのは
四の字に組んだ側のお尻です
この状態で
深呼吸を3回程したら
反対側も同じようにおこなってください。
4.XO脚のトラブル解消!
膝から上がX脚
膝から下がO脚
になっているため
重心は内側にありますが
脛の骨が外へねじれていることで
足を出すとかかとの外側が擦れ
後ろに蹴ると
親指の根元で
はらうように蹴るので
親指の根元がすり減ります
このような状態の人は
脛の骨を外側に
ねじってしまっている
太腿の外後ろと
ふくらはぎの外側の筋肉が
硬くなっています
そんなときストレッチしていくのは
「大腿二頭筋&腓腹筋外側頭」です!
まず椅子に浅く座ります
・伸ばす側の足を45度開く
・開いた足のつま先を
しっかり天上に向け
アキレス腱を伸ばす
・伸ばした足の方にカラダを曲げます
太腿 膝裏 ふくらはぎの
やや外側が伸びます。
深呼吸を3回程度したら
反対側も同じようにおこないましょう。
5.体幹を鍛え、美しい姿勢を作る!
正しい歩き方が
できていない人にとって
大切なのは体幹を鍛えること
何故なら体幹は
下半身の動きに対し
頭を安定させたり
左右の腕が自由に動くための
土台となる部分だからです
そのため
背中 おなか 腰回り 尻など
胴体全体を支える筋肉が
しっかり鍛えられていると
自然と姿勢が良くなり
腰痛などのつらい症状に
なりにくくなります。
体幹を鍛えるトレーニングは
たくさんありますが
普段運動をしない人でも
毎日の習慣に取り入れやすい
「プランク」が
おすすめです
まずはうつ伏せになり
両手足を肩幅に開きます
両肘を曲げて前腕を床に着け
腰を持ち上げます
○膝を持ち上げると負担が
強くなるので初めは
膝をついたままでも大丈夫です
腰が反らないよう
お尻の穴を閉め
恥骨を前に出すように
下腹部に力を入れて
背中をまっすぐ伸ばすことを
意識します
最初は30秒からスタートして
少しずつ時間を延ばしていきます
毎日続けることで
強い体幹を作ることが
できるでしょう。
【まとめ】
普段、意識することの少ない靴底の減り
よく観察してみると
歩くときの癖や
重心のかけ方によって
減りやすい位置が人により
異なります
靴底の減り方に
著しい偏りがなければ
それほど
心配する必要はありません
しかし腰やひざの痛み
外反母趾など
すでにトラブルが起こっている場合
歩き方を変えたり
体の癖に合ったストレッチや
トレーニングをすることで
症状を緩和することができます。
こちらに記載の
ストレッチの
「体制を取れない!」
「他の場所が痛くてできない!」
と言う方は
もっと違うところに
問題があるかもしれません
そんなときは
アーク鍼灸治療院カイロプラクティックオフィス
までご連絡ください。
いかがでしたか?
毎日体重を支えてくれる
靴底からのメッセージに
耳を傾けてみてはいかがでしょうか。